第29回
2015.5.18 放送
「お返しもの・内祝い」について
≪放送内容概要≫
●「内祝い」とはもらったお祝いのお返し?
→内祝いには、結婚内祝い、出産内祝いなど、いろいろ場面に
応じて種類はありますが、「内祝い」というと、皆さん
「お祝いをもらったお返しもの」という認識があると思いますが、
どうでしょう?
実は、本来の「内祝い」にはお返しという意味はないんですよ。
「内祝い」は文字通り、内(うち)←自分のことろのお祝いと
いう意味なので、我が家においておめでたい事があったから、
その喜びの気持ちを身近な方々にもお裾分けし、
一緒に喜び、お祝いしましょう!ということなんですね。
ですので、極論を言えば...ですけど、
おめでたい事があれば、別にお祝いをもらっていなくても内祝いを
お渡しするのは全然おかしなことではないんです。
とはいえ、現代では内祝いはもらったお祝いに対するお返しの品、
という認識が一般的になっていますので、いきなり内祝いを
先にもらったら戸惑ってしまいますね。
●結婚式の引出物について
→実は今でも内祝い本来の意味合いを残しているものもあります。
そのひとつが結婚披露宴で配られる「引出物」です。
引出物も一種の内祝いではあるのですが、一応お祝いをもらった後での
お返し品ではないという体裁は保っています。
結婚披露宴に招待されて、ご祝儀を出さないということはないとは
思いますが、ご祝儀があろうがなかろうが招待したゲスト全てに
準備しますよね。
●「引出物」と「結婚内祝い」の違いは?
→引出物は結婚披露宴の時にゲストの皆様にお持ち帰りいただく
お土産品ですね。そして、結婚内祝いは、披露宴に
招待していなかった方や、当日欠席した方などからお祝いを
もらった場合にお返しするものです。
また、結婚式の際に思った以上にご祝儀を多めにいただいた方などに、
改めて後から結婚内祝いを贈る方もいらっしゃいますね。
この辺の違いをある程度は理解しておかないと、
実際に贈る時にどのようなのし紙を付ければいいのか、
わからなくなってしまいます。結婚式の引出物であれば、
のし紙の上部には「寿」と書かせていただきますし、
結婚内祝いであればその通り「結婚内祝」と書きますので。
のし紙の下に入れるお名前も、
引出物であれば「○○家・△△家」と名字+家を入れます。
結婚内祝いの場合は、もう入籍後ということで
旧姓は使わずに「鈴木太郎・花子」のような連名にします。
実際、お店でお客様とお話ししていたりすると、いろいろと
混同されてしまっているお客様も多いです。特に、結婚関係や
出産内祝いなどのお客様は比較的年齢が若い方が多いので、
あまり贈答という文化に馴染みがない、接する機会が少ないですしね。
でも、そういったお客様の為に、私たちギフトプラザのスタッフが
お店におりますので、何か不安なことがあれば
どんどん聞いていただきたいと思います。
●寸志と御礼の違い
→あるお客様から「寸志でのしをつけて欲しい」と言われました。
寸志とは、目下の方に謝礼を差し出す場合に使う表書きになります。
その辺り踏まえて、どのような方へお渡しするのかをお客様に
聞いてみたところ、会社の上司だったり...なんてこともあります。
この場合は、「御礼」と書いたほうが良いですね。
お客様が「寸志」といったから「寸志」なのではなく、
状況によってのしに書く内容が変わってくるということ。
状況をおうかがいして、きちんと用途にあったご提案をするために
私たち贈答アドバイザーがいるんです。
ちょっとしたことでもわからないことがあれば、
遠慮なく聞いていただければと思います。
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